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あれは、ノノが1歳の時だった。
夜中に熱を出して、粉ミルクを溶かそうとしたら、停電していた。ガスもつながない。懐中電灯を口にくわえて片手でミルクを作る。指先が震えていたことをはっきり覚えている。その時、夫が「液体ミルク、用意しておけばよかった」とぽつりと言った。
あの夜から、防災グッズに対する私の向き合い方が変わった。
防災というと、「いつか来るかもしれない災害に備える」という他人事のような感覚で、多くのママたちが後回しにしている。でも、子どもがいると違う。「いつか」ではなく「明日かもしれない」が、同時に「自分たちの家族が生き延びるために」と切実になる。
時短正社員で、週3在宅・週2出社の私。千葉柏から都内への片道1時間の通勤。ハル(年長6歳)とノノ(年少3歳)、そして柴犬もも。この4人(+1匹)が、もし災害で自宅に取り残されたら。ライフラインが止まったら。
考えるだけで、背筋が伸びる思いだった。
今回、私が実際に選んだのは「非常食セット」。ポータブル電源やバッテリーも大事だが、まず何より、この家族4人が「食べられるかどうか」が生死を分ける。楽天で何度も何度も商品ページを開き、レビューを読み、子どもたちの反応を想像しながら、たどり着いた5つの選択肢がある。
尾西食品 アルファ米 12種類 コンプリートBOX|「食べたことない味」との出会いが、子どもの気持ちを救う
楽天市場で評価★4.6/レビュー4323件。ロングセラー商品だ。
アルファ米がいいのは、「お湯か水を注いで、ちょっと待つだけで食べられる」という潔さである。火も包丁も要らない。スプーンもセットで入っている。災害時に最も手間がかからず、最も確実に栄養を取れる。
このコンプリートBOXの何が優れているかというと、12種類の味が揃っていること。白飯、わかめご飯、五目ご飯、山菜おこわ、ドライカレー、舞茸と根菜のおこわ、ひじきご飯(玄米入り)、野菜ピラフ。
非常食といえば「我慢の食事」という暗いイメージだが、味が豊富だと違う。ハルは「ドライカレーがいい」と言い、ノノは「わかめご飯が好き」と宣言した。子どもが「これ食べたい」と思える食べ物があるという事実が、災害時の心の支えになることを、私は知っている。
実際に家で試食してみた。お湯を注いで15分待つ。ノノは「あつあつだ」と興奮し、ハルは「本当のご飯とおんなじ」とぼそっと言った。言葉少ない息子からそう言わせたことが、私にとっては全てだった。
価格は2026年4月時点で約5,076円。1個あたり420円程度で、かなり良心的。5年保存だから、買ったらしばらく忘れていても大丈夫。ただし、「味の好み」は家族によるので、購入前に子どもたちに「どの味が好き?」と聞くことをお勧めする。
こんな人におすすめ: 小さい子どもがいて、子どもが「食べたい」と思える非常食を探している人。アレルギーがなく、シンプルなご飯好きの家族。
こんな人には合わないかも: 12種類全部を保管するスペースがない。単一の味だけに絞りたい(例:白飯のみ)という人。
防災セット 1人用 30点 ピースアップ PBS30|リュックごと持ち出せる、親友のような存在
楽天市場で評価★4.61/レビュー978件。
これは「セット」の名に値する商品だ。防災士監修で、1人分の避難に必要な30点がもう入っている。リュックそのものが容量20L、重量約3kg。子どもでも背負える。
セット内容を見ると: 2WAYライト(ハンディとランタン両用)、単3電池4本、保存水500ml×3、アルファ米×3、簡易トイレ。正直に言うと、ここまで揃っている状態で自宅に置いてあるという事実が、私の心を軽くしている。
夫は「これ、本当に必要か?」と言った時期があった。でも、ハルが小学校の社会科見学で防災センターに行った後、帰宅して「ぼく、防災リュック持ってる」と誇らしげに言ったのを見て、考え直したらしい。リビングの隅に置いてある。毎月、ノノが「ここの中、何が入ってるの?」と開けようとして、私が「大事だから」と止める。その繰り返し。
価格は2026年4月時点で約5,979円。1人用なので、家族の人数分を揃えようと思うと、4人家族なら×4。でも、まず1人分の「形」を家に作ることが、防災への第一歩だと思う。
こんな人におすすめ: 防災の何から始めたらいいか、さっぱりわからない人。リュック型で、とっさの時に持ち出しやすい形を探している人。
こんな人には合わないかも: より詳細にカスタマイズしたい人(セット内容の変更ができない)。高級志向で、1点1点にこだわりたい人。
7日間満足セット|2週間分の非常食を一度に揃える贅沢
楽天市場で評価★4.59/レビュー1262件。防災のサイボウの「満足」シリーズだ。
これは、本気で「7日間の食事」を想定した商品。アルファ米8種類、レトルトリゾット5種類、保存パン5種類、ビスコ缶、ライスクッキー、安心米おこげ、レトルトおかず、ようかん、ミルクスティック、スープ4種類、保存水。品数で言うと38種類50品。多い。
私が最初に目を付けたのは「レトルトリゾット」の存在。アルファ米に飽きたときの救世主になる。野菜の玄米リゾット、鯛の玄米リゾット、コーン玄米リゾット、中華風、トマトカレー。毎日違う味。これなら7日間、ご飯で困ることはない。
何が驚くかって、ようかん(井村屋の栄養機能食品)がセットに入っていることだ。災害時は甘い物が心身の安定につながる。実際の避難生活をリサーチした形跡が見える。
ただし、価格が16,500円と一気に上がる。2026年4月時点。4人家族なら、このセット1個では足りない。むしろ4人×2セット必要な計算になる。つまり、33,000円。これは「本気で備える」という決断の値段だ。
夫が「えっ、そんなに?」と言った。私は答えた。「ノノの粉ミルク代と、月1ゴルフの合計より安いよね」。夫は黙った。
こんな人におすすめ: 4人以上の大家族で、複数の非常食セットを同時に備えたい人。飽きない味のバリエーションを重視する人。栄養価も考慮したい人。
こんな人には合わないかも: 費用を最小限に抑えたい人。保管スペースが限られている人。アレルギー対応品が必要な人(セット変更ができない)。
高評価防災セット 30点入り 1人用 Nextオンライン|見た目で「買い直す気になる」防災バッグ
楽天市場で評価★4.56/レビュー886件。楽天6冠達成というこの商品、何が他と違うかというと、「バッグそのものがおしゃれ」という点だ。
防災セットって、今までは「黄色と黒の工業的なデザイン」「見た目がダサくて、押し入れの奥に隠したくなる」というのが普通だった。でもこのセットは違う。普段使いできるようなトーンの防災リュック。居間に置いてあっても、「これは防災セットです」という野暮ったさがない。
セット内容は、1人用30点。ピースアップと似た構成だが、ブランドが違う分、細部の選択肢が異なる。楽天の評判によると「デザイン性」で選んだ人が多い。というのも、防災セットって「買った後、使わないまま保管している家庭がほとんど」なのだが、見た目がいいと「あ、これ置いておこう」という気になる。定期的に中身を確認し、賞味期限を入れ替える。その繰り返しができる。
価格は2026年4月時点で約20,980円。相応に高い。でも「デザインと機能の両立」という課金ポイントだと思えば、妥当な気がする。実際に、この商品はネット上で「ふつうに使ってる」という口コミが多い。背負ったまま通勤する人もいるとか。
こんな人におすすめ: インテリアとしても成立する防災セットを探している人。リビングに見える場所に置きたい人。家族や友人へのギフトで喜ばれるものを探している人。
こんな人には合わないかも: シンプルな機能性を求めている人。予算を5,000円〜10,000円に抑えたい人。
7日間基本セット|「ちょうどいい」の塩梅が絶妙
楽天市場で評価★4.71/レビュー868件。防災のサイボウの「基本」シリーズ。
さっき紹介した「満足セット」(16,500円)よりも安く、尾西のコンプリートBOX(5,076円)よりも充実している。価格は2026年4月時点で約7,480円。つまり、「ちょうどいい」の一語に尽きる。
セット内容: アルファ米14種類、マジックライス4種類、保存パン4種類、計21品。単純に、「これ1つあれば、7日間のご飯には困らない」という設計。夫に説明したら「でも、何でマジックライスなの?」と聞かれた。答えは「食感の変化」。アルファ米に比べて、マジックライスはやや粘り気があり、別の調理法(湯煎)で温める。同じ「保存食」でも、調理方法が変わると、心理的に「違う食事をしている」という感覚になる。災害時のメンタルって、こういう小さな工夫が大事。
「7日間」というのは、実は災害時の「自宅避難」を想定した日数らしい。ハザードマップで我が家が浸水想定区域にないことを確認した時点で、私は「うちは、家に留まる戦略だ」と認識した。だったら、7日分あれば、ライフラインが復旧するまで持ちこたえられる。この商品は、そういう現実的な想定に基づいている。
こんな人におすすめ: 1人用ではなく、家族用の備蓄を探している人。コスパと充実度のバランスを取りたい人。とりあえず「1セット」で7日分を埋めたい人。
こんな人には合わないかも: より豪華な副食(レトルトおかず、スープなど)を求める人。個別に細かくカスタマイズしたい人。
我が家の防災備蓄戦略|結局、何を買ったのか
正直に言うと、私は「1つに決める」ことができなかった。
尾西のコンプリートBOX(12種12品、5,076円)を2個。子ども用として、ピースアップの防災セット30点(5,979円)を1個。そして、サイボウの7日間基本セット(7,480円)を1個。合計で「36,591円」。
夫は呆れていた。でも、計算してみると、この構成で我が家4人の「3週間分の非常食」が用意できる。さらに、防災セットのリュックが「いざという時に、子どもが1人で背負って逃げられる」という状態になる。
そして何より大事なのは、ノノとハルが「ママが備えてくれてる」という安心感を感じること。子どもって、親のリスク管理を見てる。ハルは「防災リュック、おばあちゃんのおうちにもあったらいいのに」と言った。私はスクリーンショットを、夫の両親に送った。
防災グッズって、「買ったら終わり」ではない。毎年、夏と冬に「賞味期限確認の日」を決めて、子どもたちと一緒に開けて、「今年も大丈夫」と確認する儀式にした。ノノは「あ、ここの中、ご飯だ!」と興奮する。ハルは「来年までに、もっと背力つく」と言った。
ノノが1歳の時の停電の夜から、5年が経った。液体ミルクはもう必要ないけど、防災リュックは我が家の「親友」みたいな存在になっている。いてくれるだけで、安心。
非常食を選ぶことは、家族の未来を選ぶことなんだと、今は思う。


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